
子供の将来の積み立てしてる?



RESPね!でも学費もどんどん上がってるし、どれだけ貯めればいいのか心配。



子供が進学しなかったらどうなるの?



日本の大学に行く事になったらどうなるの?
カナダで子供がいるなら絶対やらないと損、それがRESP。
でも、なんだか難しそうだし、実際全て足りるのか心配ですよね。
カナダには、子どもが将来の教育費をためるための特別な貯金制度があります。
それが RESP(Registered Education Savings Plan) です。
計画的に進めていかないといざ進学時に足りない!こんなはずじゃなかった!と後悔はしたくないです。
そこで、この記事では、以下の内容をご紹介します。
・RESPについて、メリット、デメリット
・学費とRESPが実際どれぐらいもらえるか金額別でシュミレーション
・進学しないとどうなるか?
・日本の大学に進学する場合のケース
RESPのメリット


政府からのお小遣い(補助金)をもらえる!
- カナダ政府は、「CESG(Canada Education Savings Grant)」という形で、
年間の貯金額の20%を補助してくれます, - さらに、所得が低い家庭には追加の補助金も!



20%もくれるなんて、カナダ太っ腹!
お金を運用して増やせる
- 投資信託や株などで運用できます。
増えた分に対しては非課税、教育費が必要になるときまで効率よくお金を増やせます。 - 税金がかからないで成長!
- 貯金や投資で増えた利益も、子どもが大学や専門学校に進学するまで税金がかかりません。



補助金と投資で増やせるね!しかも税金なし
RESPのデメリット


使い道が限定されている
- RESPのお金は、子どもが大学や専門学校に進学するための費用としてしか使えません。
もし進学しなかった場合、補助金部分は返さなくてはならないことがあります。 - 引き出しにルールがある
- 教育費以外で使うと、税金がかかったり、補助金がなくなったりする可能性があります。
- 運用のリスクがある
- お金を投資に回す場合、市場が下がると資産が減ることもあります。安全な投資先を選ぶことが重要です。



あくまで学費に使う事が前提!
RESPの具体例
RESPに一年間で預けられるお金の最大金額には制限はありませんが、政府からの補助金(CESG)がもらえる金額には限度があります。
補助金(CESG)の仕組み
- 年間最大:2,500ドルの貯金に対して20%(500ドル)が補助金としてもらえる
- 補助金の累計限度額は7,200ドルまで
過去にRESPを利用しておらず、今年まとめて5,000ドルを貯金した場合
- RESPでは、過去に未利用の補助金枠を翌年に繰り越すことが可能です。
- この場合、過去の補助金枠も利用できるので、今年の5,000ドルに対して以下の補助金がつきます:
- 最初の2,500ドル × 20% = 500ドル
- 次の2,500ドル(前年の未利用分に対する補助金) × 20% = 500ドル
- 合計1,000ドルの補助金がもらえます。



お金ない時の分を後からでも取り返せるのは嬉しい!
RESPの累計限度額について
- 子ども1人あたりのRESPの生涯預け入れ限度額は50,000ドルです。
- ただし、補助金がもらえるのは最大で7,200ドルまで。これ以上の補助金を受け取ることはできません。
ポイント
- 補助金を最大限に活用するためには、毎年2,500ドルを計画的に貯金するのがベストです。
- 補助金の対象外の貯金額についても、投資による利益が非課税で運用できる点はRESPの大きなメリットです。
RESPは、少しずつ積み立てながら、政府からの補助金をフル活用することで、子どもの教育費を効率的に準備する強力なツールです!
CLB(カナダ学習ボンド)とは?低所得者家庭のための教育費サポート



物価高すぎるし、毎年入金できるかわからない
ここ数年で、一気に物の値段が上がり、生活も厳しくなってきて、そんなに預けられないという方も多いかと思います。
CLB(Canada Learning Bond/カナダ学習ボンド) は、カナダ政府が低所得家庭の子どもたちの教育をサポートするために提供している補助金です。
親がRESP(Registered Education Savings Plan)にお金を預けなくても、政府が自動的にお金をアカウントに入れてくれるのが特徴です。



これすごくない?カナダ政府の子供を大切にする思いが感じる!
CLBがもらえる条件は?
CLBを受け取るには、以下の条件を満たす必要があります:
- 家庭の所得が一定額以下であること
子どもの人数 | 調整後の年収の上限額 |
---|---|
1~3人 | $55,867以下 |
4人 | $63,036以下 |
5人 | $70,234以下 |
2,子どもが2004年以降に生まれていること。
3,RESPアカウントを開設することCLBを受け取るには、RESPの口座を開設しておく必要があります。
貯金をしなくても補助金がもらえます。



カナダの低所得者の範囲が、日本に比べると高いね
CLBでいくらもらえるの?
CLBは以下の金額が支給されます:
- 最初に500ドル
- RESP口座を開設すると、最初の500ドルが支給されます。
- 毎年100ドル(15歳まで)
- その後、子どもが15歳になるまで毎年100ドルが追加されます。
- 最大で累計2,000ドルが支給されます。
CLBを利用するメリット
- 親が貯金をしなくてももらえる!
- RESPにお金を預ける必要がないため、家計に余裕がなくても子どもの教育費を準備できます。
- 税金がかからない
- CLBとして受け取ったお金や、その運用利益は非課税です。
- 教育費にしっかり役立つ
- 大学や専門学校の授業料、教科書代、生活費など、幅広い教育関連費用に使用できます。
注意点
- RESP口座を開設しないと受け取れない
- CLBを受け取るには、RESPの口座が必須です。金融機関やクレジットユニオンで簡単に開設できます。
- 未請求分は失効する可能性がある
- 子どもが15歳になる前にRESPを開設していないと、CLBを受け取る権利が失効する可能性があります。
- 他の補助金と併用できる
- CLBはCESG(カナダ教育貯蓄補助金)と一緒に利用可能なので、さらに多くの補助を受けることができます。



口座開設するだけで2000ドルもらえるって、すごくない?



貯金の余裕がない!という家庭でもサポートしてくれるなんてカナダ素晴らしい!
1200ドルのボーナスがもらえる
ブリティッシュ・コロンビア州に住んでいる子ども(RESPの受益者)は、一度だけ1,200ドルの補助金を受け取ることができます。
- BC Training and Education Savings Grant(BCTESG) と呼ばれるプログラムです。
- RESPに1,200ドルが追加される形式の補助金です。
- 受け取るには、以下の条件を満たす必要があります:
- 子どもが6歳から9歳の間に申請すること。
- RESPが開設されていること。



1200ドルくれちゃうの??



すごいよね!でも申請しないともらえないから注意!
合計金額をシュミレーション



大体合計でいくらぐらい貯められるのかな?



私は、以前は毎月100ドル入金にしてたんだけど、それを例にちょっと比較してみよう
年間入金額 | 年間補助金額 (CESG) | 10年間の実際入金合計 | 10年間の補助金合計 (CESG) | 10年間の合算総額 | 20年間の実際入金合計 | 20年間の補助金合計 (CESG) | 20年間の合算総額 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2,500ドル | 500ドル | 25,000ドル | 5,000ドル | 30,000ドル | 50,000ドル | 7,200ドル (上限到達) | 57,200ドル |
1,200ドル | 240ドル | 12,000ドル | 2,400ドル | 14,400ドル | 24,000ドル | 4,800ドル | 28,800ドル |
投資分は入っていないので、自分の入金した金額と補助金の合計になりますが、結構違いますね。



補助金が大きいから今は頑張って2500ドル入金するようにしてる



余裕がある時に以前入金できなかった分も補えるからいいよね。
カナダの大学の学費



大学って実際いくら用意すればいいのかな?
ブリティッシュコロンビア大学(UBC)の学費は、学生の居住区分(カナダ国内学生または国際学生)や専攻するプログラムによって異なります。以下に、2025/26年度の年間学費の一例をまとめました。
カナダ国内学生(年間30単位履修の場合):
プログラム名 | 2024/25年度学費 | 2025/26年度学費 | 増加額 | 増加率 |
---|---|---|---|---|
一般学部 | $5,960.10 | $6,079.20 | $119.10 | 2.00% |
商学部(2~4年次) | $8,832.00 | $9,008.40 | $176.40 | 2.00% |
建築デザイン学部 | $9,604.80 | $9,796.80 | $192.00 | 2.00% |
工学部(2~5年次) | $7,846.59 | $8,003.47 | $156.88 | 2.00% |



年々増えていってるね。あと10年後っていくらになるんだろう、、、。
国際学生(年間30単位履修の場合):
プログラム名 | 2024/25年度学費 | 2025/26年度学費 | 増加額 | 増加率 |
---|---|---|---|---|
一般学部(2025年夏学期以降入学) | $48,610.20 | $51,040.50 | $2,430.30 | 5.00% |
商学部(2025年夏学期以降入学) | $61,061.10 | $64,113.90 | $3,052.80 | 5.00% |
工学部(2025年夏学期以降入学) | $49,153.50 | $51,611.10 | $2,457.60 | 5.00% |
これらの学費は、UBCの理事会によって毎年見直され、変更される可能性があります。



国際学生の学費が高くてびっくり!!
RESPで毎年2,500ドル貯金した場合
- 貯金額と補助金の合計(18歳時点での金額)
- 毎年2,500ドル × 15年間 = 37,500ドル
- CESG(20%)で15年間合計 = 7,200ドル
- 合計:44,700ドル
- 運用益が加わる場合(仮に年3%で運用)
- 運用益を加えると約55,000~60,000ドルに増える可能性があります。
UBCの学費とRESPで準備した金額を比較
学生区分 | 4年間の学費 | RESPで準備できる金額 | 不足分の目安 |
---|---|---|---|
国内学生 | 約24,000ドル | 約55,000ドル(運用込み) | 十分カバー可能 |
国際学生 | 約204,000~256,000ドル | 約55,000ドル(運用込み) | 約149,000~201,000ドル不足 |
- 国内学生の場合、RESPで貯めた金額で学費は十分に賄えます。生活費もある程度カバー可能です。
- 国際学生の場合、学費が高額のため、RESPだけではカバーしきれず、追加の貯金や奨学金が必要です。



頑張って毎年2500ドル入金すると安心だね。
日本の大学にRESPは適用されるのか?



息子が日本大好きで、日本の大学行きたいって言ってるの。



RESPが使えなかったら残念だよね。
RESPを使って日本の大学に進学することも可能ですが、いくつかの条件を満たす必要があります。
日本の大学でRESPを使える条件
RESPの資金を引き出すには、進学先が認定教育機関である必要があります。
日本の大学がこの条件に該当する場合、RESPの補助金や運用益を教育費として利用できます。
- 認定教育機関とは
- カナダ税務局(CRA)が認定した学校であること。
CRAが公開している日本の大学一覧
大学名 |
---|
Cyber University(サイバー大学) |
Doshisha University(同志社大学) |
International Christian University(国際基督教大学) |
Kansai University(関西大学) |
Keio University(慶應義塾大学) |
Kwansei Gakuin University(関西学院大学) |
Kyushu Sangyo University(九州産業大学) |
Meiji University(明治大学) |
Ritsumeikan Asia Pacific University(立命館アジア太平洋大学) |
Ryukoku University(龍谷大学) |
Seikei University(成蹊大学) |
Tohoku Medical and Pharmaceutical University(東北医科薬科大学) |
Tokyo Dental College(東京歯科大学) |
Tokyo Institute of Technology(東京工業大学) |
Tsuda College(津田塾大学) |
University of Tokyo(東京大学) |
University of Yamanashi(山梨大学) |
2. 補助金(CESG)の扱い
日本の認定教育機関であれば、CESG(カナダ教育貯蓄補助金)を含むRESPの全額を引き出して教育費に使うことができます。
- 進学先が認定されていない場合、CESG分は政府に返還しなければなりません。
- 引き出し可能な金額
- 教育関連費用(学費、教材費、生活費など)に応じて必要な金額を引き出せます。
- 引き出した金額のうち、補助金や運用益分は進学する子どもの所得として扱われますが、多くの場合、学生の所得が少ないため税金はほとんどかからないか免除されます。



認定の大学じゃないとあまり恩恵はないみたいだね。
18歳以降はどうなるの?
- RESP内のお金はそのまま運用可能
- 18歳を過ぎても、RESP内にあるお金を投資して増やすことができます。運用益も引き続き非課税です(引き出し時に条件に応じて税金がかかる場合があります)。
・30歳になって専門学校に進学した場合でも、RESPの資金を非課税で引き出して使うことが可能です。ただし、いくつかのルールと条件があるので、以下に詳しく説明します。
RESPの有効期間と引き出しルール
- RESPの有効期間
- RESPは最長で35年間維持することができます。
- つまり、子どもが30歳になる年までに進学すれば、RESPの資金を教育費として利用できます。
- 引き出しの条件
- 引き出す際に、進学先が認定された教育機関である必要があります。
- 認定された教育機関には、カナダ国内外の大学、専門学校、カレッジなどが含まれます。
- 教育費としての引き出し(EAP:Educational Assistance Payment)
- 教育費として引き出す場合、RESP内の補助金(CESG)や運用益を非課税で使用できます。
- ただし、引き出した金額は受益者(子ども)の所得として計上されるため、進学中の所得が少なければ税金はほとんどかからないか、免除されることが多いです。



カナダは、大人になってから学び始める人も多いよね
進学しなかった場合
- 進学しない場合
- 子どもが30歳までに進学しなかった場合、以下のような選択肢があります:
- 補助金(CESG)の返還:補助金は政府に返還する必要があります。
- 運用益の引き出し:運用益は課税されますが、RRSP(Registered Retirement Savings Plan)に移行すれば税金を繰り延べることが可能です(条件あり)。
- 元本の引き出し:親が入金した元本部分は税金なしで引き出せます。
- 子どもが30歳までに進学しなかった場合、以下のような選択肢があります:
- 35年間の期限を超えた場合
- RESPは35年間が最大期間なので、子どもが36歳になると口座を閉じる必要があります。その際、未使用の補助金は返還されますが、元本は非課税で返金されます。



子供が進学するかどうかもわからないからね



元本は、戻ってくるし、リスクが少なくていい制度だね
まとめ
いかがでしたでしょうか?
大学の学費も年々上がってきてるので、不安もありますが、カナダ政府の支援が大きいのでコツコツと貯めていけばなんとか大丈夫なようですね。
学生ローンを定年近くまで払い続けているカナダ人も多いようなので、自分の子供にはそんな苦労はさせてくないですよね。
皆さん、一緒に頑張りましょう!